信州アグリフードフォーラム
~秀果園さんの房ごとセミドライレーズン~
長野県における地域に根ざした六次産業化をテーマにしたフォーラムに参加してきました。
先進の農家~というよりすばらしい起業家!のお二人方の講演。
果樹のブドウ栽培という点は共通しているのですが、その中身や方向は違いそれぞれに勉強になりました。
楠わいなりー㈱の楠 重幸氏はいいワインを作りたいという強い想いから、農業経験ゼロからのぶどう作り、ワイン作りに取り組まれました。須坂市での農業研修からワイン造りのために留学するなど目的達成への活動の中で農業の厳しさ難しさを経験します。収入の面での苦労も伝わってきました、しかし、自分の手でいいものを作りたいという想いとパイオニアになる仕事をしたいという意思が地域の応援を得ることになります。普通では到底無理な資金を集めることができ法人化とともにワイナリーを作り上げました。一見、物静かそうな雰囲気の方ですが、その内側にはバイタリティがあり研究心に溢れている方でした。
もうお一人方の㈱秀果園の渡邉隆信氏は、何代目かのぶどう農家なのですが海外で10年の技術指導をされるなど経験豊かな方です。
販売を他人まかせにして自分の作った物の評価が解らないような農業では産業では無いとキッパリ。六次産業化に取り組む中でJAから離脱して独自販売へと向かい、小ロット新品種販売、規格外品の販売そして加工品としてジュース、ジャムの他にもワインビネガーやパウンドケーキまで、さらに干しぶどうと加工と範囲が広い。おもしろいのは後にJAに再組合加入をするのですが、なぜかというと販売するためではなくJAから仕入れるためというのですが、それは、卸売りをしている〝商〟のためであり、そして栽培の〝農〟加工の〝工〟それぞれ三割ぐらいづつの割合の経営になっているそうです。顧客満足を考えた品種、加工法、販売と、これぞ六次産業化農業の最たるものを実践されているのです。他にも販売方法や今後の六次産業化の展開など大変勉強になりました。
お二人方ともに、もう一つ共通している点があります。それはサラリーマン経験があるということです。
会社員時代の経験が農業の中で大きく生かされている、その経験がなければ今の農業経営はないと思いました。
懇親会でも交流ができ有意義なフォーラムでした、講師のお二人をはじめ関係者の皆様、ありがとうございました。
追 記
ホテルから夜景~長野駅~東口はかなり変わり、さらに変わりつつある。
久しぶりの長野でした、長野には私のサラリーマン時代の思い出がつまっています。単身赴任時代によく通った一杯飲みやさんに実に10数年ぶりに行き、当時と変わらない常連さんたちと酒を酌み交わすことができ、ちょっとタイムスリップした気分で楽しいひと時を過ごしました。
また、権堂で飲むとよく食べていた戸隠そばの店にも行き、昔とかわらない蕎麦もいただきました。
(親父さんがいなくて、奥さんと娘さん?だけでやっていたのがちょっと心配だったけど…)
Posted by 安曇野@100show at
◆2013年02月08日21:02
│安曇野百姓日記